
いま、話題の作家 ちょぼらうにょぽみ さんを皆さまご存知で御座いましょうか。

ちょぼらうにょぽみ著『あいまいみー』第五巻 P53より


あいまいみー 7 (バンブーコミックス WINセレクション) [コミック]
ちょぼらうにょぽみ
竹書房
2017-02-07
今、「あいまいみー」最新刊発売中。
プぺルのパロディでも話題に

Ⅰ 概要
ちょぼらうにょぽみ
ちょぼらうにょぽみは日本の漫画家である。既婚で、一児の母。茨城県在住。非商業では略称のチョボにょぽでも活動。
略歴
2005年7月9日発売の『もえよん』(双葉社)2005年8月号にて漫画家デビュー。
2008年、一迅社コミック大賞まんが4コマKINGSぱれっと部門にて『りあらちゃんフレンズ』で佳作受賞。
作風
独特なシュールギャグで構成された4コマ漫画をメインとして作品を作っている。下ネタ、突拍子も無いパロディ、異常な倫理観や言語感覚など、唯一無二の「壊れた」作風が持ち味であるが、まれに心温まるハートフルな漫画もある。また二次創作作家(サークル名:チョボっとLOVE)としても精力的に活動しており、商業アンソロジー作品においても独特の作風を作り上げている。
webマンガのみ、の作品も多いのですが紙媒体での主な作品は。。。
不思議なソメラちゃん2008年8月から2011年4月まで、一迅社『まんがぱれっとLite』にて連載された作品。姉妹二人とその周りを囲む様々な人物による日常生活を描いた4コマ漫画。2015年4月にテレビアニメ化が発表、それに伴い現在は本作の続編『不思議なソメラちゃん オートクチュール』が2015年4月から一迅社『まんが4コマぱれっと』にて連載中。短編テレビアニメは同年10月から12月まで放送された。
あいまいみー2009年6月から、竹書房『まんがライフWIN』にて連載中。漫画研究部に所属する女子高生4人の日常生活を描いた4コマ漫画。短編テレビアニメ第1期が2013年1月から3月まで、第2期が2014年7月から9月まで放送、第3期は2017年1月から放送中。
だんしん!!男子新聞部2011年10月から2013年9月まで、角川書店『アルティマエース』→『4コマnanoエース』にて連載された。単行本は『ちょぼらうにょぽみのとてもやわらかくてヘルシーな新聞部』と改題して刊行された。
弱酸性ミリオンアーサー2012年から、スクウェア・エニックス『拡散性ミリオンアーサー』にて連載中。Webアニメは2015年11月から2017年1月まで配信された。
まいてはいけないローゼンメイデン原作:PEACH-PIT。2013年から2014年まで、集英社『ミラクルジャンプ』→『となりのヤングジャンプ』にて連載された。
ぬめ子はFXや株主優待で暮らしたい2014年7月から、アスキー・メディアワークス『コミック電撃だいおうじ』にて不定期連載。
ダンまち4コマ そもそもダンジョンにもぐるのが間違いではないだろうか原作:大森藤ノ、キャラクター原案:ヤスダスズヒト。2014年11月から2015年6月まで、スクウェア・エニックス『ヤングガンガン』にて連載された。2016年4月から同誌で連載を再開した。
すべてWikipediaより
などなど。
あと、ちょぼらうにょぽみ先生と言えばアンソロジー。
ニコニコ動画にはご自身で投稿した東方projectのパロディ漫画の動画(けっこう昔の)が今でも閲覧できます。
初期の同人誌などは再販されているので、同人専門店で購入が可能だそうでございます。
これら諸作品の作風はwikiにある通り、ぶっ壊れた"狂気"を孕む不条理ギャグ漫画家さんであります。
あと、ちょぼらうにょぽみ先生と言えばアンソロジー。
ニコニコ動画にはご自身で投稿した東方projectのパロディ漫画の動画(けっこう昔の)が今でも閲覧できます。
初期の同人誌などは再販されているので、同人専門店で購入が可能だそうでございます。
これら諸作品の作風はwikiにある通り、ぶっ壊れた"狂気"を孕む不条理ギャグ漫画家さんであります。
Ⅱ 作風
どのように不条理なのかと要素を挙げるならば、まず、
①一コマ目のインパクト
一種の「出オチ」とでも言えばいいのか。。。
初っ端からの破壊力。一コマ目でオチなのではないかとツッコミたくなるネタが多うございます。

『あいまいみー』第四巻 P46より
↑ 一コマ目です。
当然ながら、何故天むすなのかの説明、伏線は一切ございません。

『弱酸性ミリオンアーサー2期(乖離性)47話 買い物』(ゲームアプリ 乖離性ミリオンアーサー)より モノホンの変態とされる馬グリゴレのエピソード
↑ 一コマ目です。
イヤ、え、え、「ゆたぽんぬ」って。。。
「ゆたぽんぬ」って大丈夫なのかと、2コマ目以降の展開がどうでも良くなるような破壊力があります。
「ゆたぽんぬ」って大丈夫なのかと、2コマ目以降の展開がどうでも良くなるような破壊力があります。
「ミリオンアーサー」はwebアニメになっていますが、このエピソードはさすがに映像化されておりません。
②音楽性
歌のネタも多いです。4コマとしてはもちろん、ギャグ漫画としても珍しいのではないかしら?
読んでいるとメロディーが心に浮かんで来るようです。
これは作者の中で音楽や映像としての確固としたイメージが構築されているのであろうと想像いたします。

『あいまいみー』第二巻 P28より
③理由なき展開
ひとつひとつのストーリー展開に、一切脈絡も伏線もございません。
不条理ギャグ漫画では代表的な特徴ですが、ちょぼらう作品においては、その表れ方は実にパワフル(?)。
不条理ギャグ漫画では代表的な特徴ですが、ちょぼらう作品においては、その表れ方は実にパワフル(?)。
その傾向が特に強烈だと私が思うのは、「ちょぼらうにょぽみのとてもやわらかくてヘルシーな新聞部」です。

ちょぼらうにょぽみのとてもやわらかくてヘルシーな新聞部 (カドカワコミックス・エースエクストラ) [コミック]
ちょぼらうにょぽみ
角川書店
2013-12-02
この作品、内容はもはや「破綻」と言ってもいい程の自由奔放な作品なのですが、その中のエピソードをひとつだけご紹介しますと。。。(P88)
登場人物の一人、いつき君の前に突然、なんの脈絡もなく骨折妖精が現れ(当然「骨折」である理由も伏線も無し)、いつき君は脚を骨折する。


骨折妖精の威力に畏れつつ、いつき君の心には突然骨折妖精への恋愛感情が芽生え、愛を告白するのですの。

『まじかー…』『うーん…まずは友達』からのセ○○○要求。果てはいつき君に○○ニーを強要するという、真夏の夜のような異様な不条理変質愛ストーリー展開でございます。
この本能の赴くまま、センスの赴くままの展開が。。。このビッグウェーブに乗せられる快感がちょぼらう作品の大きな特徴であり、魅力ですわ。
④偏執、下ネタ、タブー破壊、そこはかとない闇
「ゆたぽんぬ」、骨折妖精のリミッターなしの下ネタに見られるように、偏執狂的愛、下ネタ、時おり現れる倫理観や道徳観が崩壊したかのようなブラックさ。
タブーに挑むその創作姿勢も魅力のひとつですわね。
とある日の、ちょぼらうにょぽみ氏と編集との会話 ↓




下に引用しているのは「あいまいみー」に載っていた、ちょぼらうにょぽみ氏本人による自殺防止について言及されている部分。
『あいまいみー』第六巻 P41より
「自殺はいけない!」という啓発的な内容でありながら、この前段には「私には人を憎むことしか出来ない」 という発言まであったりなんかしちゃったり。。。
「自殺はいけない!」という啓発的な内容でありながら、この前段には「私には人を憎むことしか出来ない」 という発言まであったりなんかしちゃったり。。。

② ねこぢるとの共通点
ねこぢる
ねこぢる(本名:橋口 千代美:旧姓は中山、1967年1月19日 - 1998年5月10日)は、日本の女性漫画家。夫は同じく漫画家の山野一。1990年『月刊漫画ガロ』誌6月号掲載の『ねこぢるうどん』でデビュー。1998年5月10日、東京都町田市の自宅にて首吊り自殺。31歳没。

ねこぢる大全 上 [単行本]
ねこぢる
文藝春秋
2008-10-29

ねこぢる大全 下 [単行本]
ねこぢる
文藝春秋
2008-10-29
作風
ねこぢる作品の多くは、子供特有の残酷さを持った無邪気な子猫を主人公とする一話完結型の不条理漫画である(自身を主人公とした『ぢるぢる旅行記』や『ぢるぢる日記』などのエッセイ漫画でも、作者のねこぢるが猫の姿で描かれている)。唯一の例外として、短編『つなみ』はヒトが主人公である。ねこぢるの作品には、猫の他にも動物の姿をしたキャラクターが多く登場するが話の舞台は人間世界であることが多く、現実社会におけるタブーや底辺社会を描写したブラックな作品も多い。マジックマッシュルームやLSDといった違法な薬物も作品中にたびたび登場する。猫の「にゃーこ」と「にゃっ太」を主人公とした連作『ねこぢるうどん』(作・山野一/画・ねこぢる)は評価が高い。『ねこぢるうどん3』(文藝春秋)に収録された「夢のメモ」からもわかるようにねこぢる自身の夢の中の体験を基にした奇想天外な内容の作品も多数存在する。
Wikipediaより
90年代は吉田戦車著『伝染るんです』や、いがらしみきお著『ぼのぼの』など。。。
シュール・不条理漫画が大きなブームになった時代。
その中でも異彩を放っていたのが『ねこぢる』作品。
その兇悪で攻撃的とも言えるブラックさは、読む者の「人間の証明」を試すレベル。
それはちょぼらう作品との共通点とも感じる。(作者自身が女性で既婚なのも一緒だし。。。)
だから、
90年代は吉田戦車著『伝染るんです』や、いがらしみきお著『ぼのぼの』など。。。
シュール・不条理漫画が大きなブームになった時代。
その中でも異彩を放っていたのが『ねこぢる』作品。
その兇悪で攻撃的とも言えるブラックさは、読む者の「人間の証明」を試すレベル。
それはちょぼらう作品との共通点とも感じる。(作者自身が女性で既婚なのも一緒だし。。。)

それぞれ 朝日ソノラマ刊『ねこぢるだんご』 青林堂刊『ねこぢるうどん 1』より
だから、

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