熊の獣害ばかり興味を持ち、三毛別羆事件 関連本 色々読む ①』記事より、本の感想部分だけ抜粋しました。



三毛別羆事件

三毛別羆事件(さんけべつひぐまじけん)とは、1915年(大正4年)12月9日から12月14日にかけて、北海道苫前郡苫前村三毛別(現:苫前町三渓)六線沢で発生した、クマの獣害(じゅうがい)としては記録的な被害を出した事件。
六線沢熊害事件(ろくせんさわゆうがいじけん)、苫前羆事件(とままえひぐまじけん)、苫前三毛別事件(とままえさんけべつじけん)とも呼ばれる。

エゾヒグマが数度にわたり民家を襲い、開拓民7名が死亡、3名が重傷を負った。
事件を受けて討伐隊が組織され、問題の熊が射殺されたことで事態は終息した。 

Wikipediaより





三毛別羆事件 3-1

野性伝説 (1)(2)(3)   (講談社漫画文庫―矢口高雄自然シリーズ)

2003/7 戸川幸夫・矢口高雄 (著) 文庫





三毛別羆事件の内実を詳細に描いた、戸川幸夫氏の『羆風(くまかぜ)』のコミカライズ作品。 
 
連載当時、雑誌で読んでいたのですが、再び読み返したくなり文庫版を古本で購入。



矢口漫画といえば、、、
躍動感のある作画と共に、大自然に生きる悦びを自在に表現して来た作品群、というイメージが私にはありました。

そこに加えられるのが、原作『羆風』のテーマである峻厳な大自然のルール。




野性伝説 本の感想記事 2



ある意味、そのルールを破綻させてしまった人間・羆同士の破滅を描く本作品。
そのあまりにも救いのない悲劇の物語は、矢口作品の異色作と言って良いのではないかと私は思いました。




これだけでも、この作品の見所なのですが、、、ただ、「羆風を読む」の記事でご紹介したとおり、原作の『羆風』はちょっと終盤の展開がちょっと駆け足。 

そのままマンガにするとオチの弱さとして読者の目には写るかも。 



その為この『野性伝説』は、「慟哭の谷」的情報や「羆嵐」的ストーリー展開、矢口先生自身による独自取材の情報を総合してストーリーが作られていて、内容の豊富さは三毛別事件本の総決算的な存在だと思います。
 
ここも、この作品の見所。



ただし、その結果ストーリーそのものは原作の『羆風』とはかなり別物。

フィクション作品なのでお話自体も事実から少し脚色(羆を撃ち取った山本兵吉氏の描き方等)してあります。


とはいえ、その内容のドラマチックさ、あわせて事件の色々な知られざる情報の蓄積。
興味のある方は是非一読をおすすめしたい作品なのですが、、、 





 残念ながらこの作品は絶版になっているようで、古本でしか手に入らない!



比較的入手しやすいのが、写真で紹介している講談社から発刊された文庫版ですが、

3羆風



もともとこの作品は1995年から1998年まで、小学館の雑誌ビッグゴールド誌上にて連載されていた作品。

オリジナルは小学館から発刊されたビッグゴールドコミックス版なのですが、こちらはちょっと入手が困難。 


野生伝説1-2
↑『野性伝説』は全7巻。1・2巻「爪王」、「羆風」は3~5巻、6巻「北へ帰る」、7巻「飴色角と三本指」、いずれも戸川幸夫作品の劇画化。どれも名作。



私は1・2巻までは持っていまして、、、どうせならオリジナル版が全巻欲しいなぁと思ってしまうのですが、しかし。


講談社の文庫版は各巻巻末に矢口先生自身による制作秘話などのあとがきが載ってます。意外な話も知ることが出来て、ここはちょっと捨てがたい魅力であります。









。。。ちなみに、細かい事ですが、


講談社刊の文庫版の表紙のタイトルには思いっきり『HIGUMAKAZE』(ひぐまかぜ) と書かれてます。


野性伝説 本の感想記事 3


『羆風』(ひぐまかぜ)と書いて、『くまかぜ』と読むハズなのですが。。。

まぁいいか!