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「GODZILLA(1998)」の制作側はレイ・ハリーハウゼンの特殊効果で有名な『原子怪獣現わる』や『水爆と深海の怪物』といったモンスターパニック映画のリメイクを意図していた、という噂もあるようですが…。


原子怪獣現わる [Blu-ray]

原子怪獣現わる [Blu-ray] 
ポール・クリスチャン
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
2015-11-18


監督:ユージーン・ルーリー
製作:ジャック・ディーツ、ハル・チェスター
原作:レイ・ブラッドベリ
脚本:ルー・モーハイム、フレッド・フリーバーガー、ユージーン・ルーリー、ロバート・スミス
特殊効果:ウィリス・クック
特殊撮影:レイ・ハリーハウゼン


『原子怪獣現わる』(げんしかいじゅうあらわる、The Beast from 20,000 Fathoms)は、1953年に制作されたユージーン・ルーリー監督によるモノクロ特撮怪獣映画。製作はアメリカ合衆国のワーナー・ブラザース映画。


核実験で現代に蘇った恐竜と人間との攻防を描き、映画史上初めて核実験の影響を受けた怪獣が登場した作品。『Monster from Beneath the Sea』のタイトルでも知られる。「核実験で蘇った巨大な怪獣が都市を襲撃する」という本作の設定や特撮技術は、『ゴジラ』(1954年)など後世の作品にも大きな影響を与えた。

Wikipediaより



映画「原子怪獣現わる」のあらすじ

北極圏での核実験に立ち会っていた物理学者ネスビットは、その爆発によって目覚めた謎の怪獣に遭遇してしまう。

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なんとか九死に一生を得たが、しかし誰も巨大怪獣に襲われたという話を信じようとしない。

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怪獣の正体を探るネスビットに古生物学者エルソン教授、助手のリー・ハンターが加わり、ネスビットが見た怪獣は太古に生息していた恐竜リドサウルスだと判明する。

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一方、目覚めたリドサウルスは帰巣本能によって本来の生息地であった北米東海岸へと南下、大都市ニューヨークに上陸し、摩天楼は恐怖のサラダボウルと化す……!というお話。




確かに『GODZILLA(1998)』の原作と言われて見てみるとしっくりくる。

核実験、ニューヨークが舞台、という事以外はストーリー上の共通点はそれほど無いものの、似ていると感じるシーンはいくつかあります。


リドサウルスが漁船を襲うシーンとか、

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ニューヨークの港から上陸するところ、

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車を弄んだり……、

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フラットアイアンビル…らしきシーンも、「GODZILLA」に似ている。

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リドサウルスは、あくまで冷凍冬眠状態から核実験の爆発によって目覚めさせられた巨大「恐竜」。そういうい意味では、あの「GODZILLA」のトカゲっぽい恐竜のような見た目の由来だと考えるとなんだか腑に落ちる?


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そもそも『原子怪獣現わる』とは



『原子怪獣現わる』と『GODZILLA』の映画としての方向性はずいぶん違うように見えます。



『GODZILLA』はニューヨークを蹂躙する怪獣と人間達の攻防に力点が置かれ、その描写が映画の大半を占めていますが、『原子怪獣現わる』は、リドサウルスの登場からその正体を探る展開がじっくり描かれ、ニューヨークの破壊シーンは映画後半に入ってから(製作費の関係もあるのかもしれませんが)。

(*´-ω・)ン?

これは日本のゴジラ映画によく見られる展開にそっくり。

他にも、主要キャラクターが三人。
ネスビット、エルソン、リー。
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ヒロイン一人に男二人の三角形でストーリーが展開されるのも、昭和のゴジラシリーズではしょっちゅう見られる人物配置。

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日本のゴジラとの共通点は数多い。




巨大生物パニック映画の元祖といえば言わずと知れた『キングコング』。
観ていてワクワクする冒険活劇としての展開などは間違いなく歴史的な傑作だと思うのですが、ただ、この「キングコング」は髑髏島という未開の文明に暮らす原住民たちの神という設定。ここがいろいろと白人至上主義とか、帝国主義的といった何かと物議を醸す点になっているようですが…。



髑髏島の非人間化された原住民は、人間を生贄にする儀式的な慣習の中で、また、不合理で軽蔑すべき異教の迷信の前で、非合理で臆病に描かれている。人種差別的な風刺漫画は、若い観客に西洋のモダニズムと覇権(ヘゲモニー)の正当性を説得するのだ。

大阪大学出版会刊「アメリカ人の見たゴジラ 日本人の見たゴジラ」より




この『原子怪獣現わる』の最も偉大な点は、最近よく聞くポリティカル・コレクトネスという言葉もありますが…、低レベルな政治的要素になりうる点は取り払い、自然と人間の対比の中で恐怖を描くという怪獣映画の定型を作り出したという事、にあるように思います。



『GODZILLA』を見ていると、「怪獣映画」としての要素を意識しつつも、パニック映画として広い層に受け入れられる一般性をかなり強く押し出してますよね…。
大自然とか、怪獣とは何かとか考え始めるとどうしてもマニア向けになってしまいがちな「怪獣映画」「ゴジラ映画」としてのお約束事は捨てて、どちらかと言うと「ジュラシックパーク」みたいな、誰にでも楽しめるテーマパークのような娯楽映画を目指しているように見えます。


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④につづく